転勤決定そして

2月の寒い朝出勤して彼といつものように仕事をしてるといきなり、「オレ転勤決まった。」

その言葉の後すぐに「嫌や、いつなん?どこいくの?断って!嫌や。こわいこわい、ぎゅーってして」言い終わる前に彼にしがみついてました。心臓がズキズキして震えてました。

「旦那さんいるやろ?」と彼が。そんなことどうでもいいくらい必死でした。

「好きなん、ずっと前から好きなん。行かんといて。いいひんようなったら嫌や。外で会いたい。会おう?」

また長い腕がすっとのび大きな手で頭をポンポン。他の社員が来る時間でその話は終了。

どうやってその日の仕事をしたのか。でも逃げずに働きました。

転勤まで後二週間、後任の上司が来てその人のサポートをすることに。仕事の引き継ぎと新しい上司と打ち合わせが多くなりました。

彼は残務を。

決定が覆らないのはわかってました。彼がいなくなることが受け入れられなかったのです。

私は休まず出勤していましたが3日目くらいに精神的に沈みすぎて仕事出来ないと判断し、彼に「ごめんなさい。続けることできません。これし終わったら帰らせてください」

それを言うのが精一杯でした。そのまま退職するつもりでいました。

「後一週間ちょっと頑張ってほしい。最後の日は挨拶回りあるし無理やけど、その前の日外で会おう」

そんなこと言われると思ってなくて驚きました。なんとか約束したことで仕事を投げ出すことなく頑張れました。

話ができる、二人で会う夢みたいなでも最初で最後のデートのつもりで当日を迎えました。

待ち合わせは電車に乗ってとあるカフェにて。

最後なら素直に正直に伝えよう。

覚悟して待ち合わせに向かいました。