カギを返しました❷

日曜日、晩御飯もデザートも食べてテレビを観ながら彼の手をマッサージ。

あと少しで帰らないといけない時刻が迫る。

泊まったのに甘えることも出来なくて

また5日間会えない。甘えれて帰るのと、そうでなく帰るのはまったく違う。

だんだん無口になる私に

「毎週、毎週なんやねん。ブチ切れられるん

嫌やねん」はい、はじまったー。

「私は家政婦か?なんなん?ただのツレのままやん」

「ツレと同じ布団で寝えへんわ!アホか!」

彼を睨み、涙が出る私。一言も発せず。

立ち上がって最後やと泣きながら叫ぶ。

なんて言ってしまったか記憶にあまりないけど。荷物を集めて私の痕跡を消しにまわる。

それからドアを開けて閉めた。カギをポストに。

帰りの電車から彼にメールを送った。

言えなかったこと。

それからおしまいにしたいこと。


最後のメールになること。


私がさみしくても甘えたくても

彼は気づいてくれないし、苦手だと言われたら

黙るしかない。

「アンタいいひんかったらオレは1人や」


1人にしない

ずっと二人でいたい

そばにいてあげる

そう言い続けてたのに


女として扱われないさみしさに

負けたかな。

傷付きたくない。


腕枕でも

腕の中で眠るだけでもしてくれたら

あのひとからしてくれてたら

さみしくはなかったかな。


彼からのメールは

「ツレなんて思ってないし。考えすぎちゃう?」

ときた。

彼からだけの着信音で泣きましたけど。

いつもはケンカしても3日くらいしたら仲直り出来たけど。

今回はカギがない。

同じ事で揉めるのは嫌だ。


どうしたいのかはわかっています。

すぐにでも彼に会いたい。

私は何?

ツレじゃないなら何?

ちゃんと聞きたい。

金曜日が近づく。

洗濯物溜まってるだろな。

パンツ少なくなってきたかも。

ボディソープも買わないと。


部屋もぐちゃぐちゃだろな。

だめだ私の負けだ。

いや、困ればいい。寂しいと思ってほしい。

週末、彼の街でのバイトには行きます。

カギがないから入れない。

私はどうする?