夫のこと

結婚前に4年近くお付き合いした人がいました。その人とお別れしてから傷心の私に友人が遊びに連れ出してくれそこで夫と出会いました。

優しい目で笑う人。という印象。

気性の激しい別れた人とは真逆の夫といつのまにかお付き合いをすることに。

優しくされることに慣れてなくこんなに穏やかな気持ちになれるんや、ええ人やなぁ。

出会って1年を待たずに結婚式を挙げました。

子供を授かったからです。21歳と20歳でした。


今も変わらず優しい夫。誠実で。

でも私はずっとずっと悩んでいた。

夫の姓を名乗ること、夫の妻であること。

結婚してしまった事を後悔していた。

人として好きだけど尊敬しているけど

夫を愛したことがなかった。

ごまかしながら妻でいたけれど。


夫の妻でいることが苦しい。

私なんて死んでしまえ。

クタバレ。


夫には幸せでいてもらいたい。

かなしい思いはさせれない。


私は悪魔です。

彼に会いたくて泣いています。

半分告白?

メールの返信をもらえないまま次の朝になった。悪い方にしか想像できなくなっていた私は

ちゃんと声に出して言えるか自信がなかった。

保険としてルーズリーフに思いを綴った。

時間になり家を出た。

今日が最後になるかもと思いながら。

会社に到着。彼の気配がしてる方向に手紙を握りしめて真っ直ぐ歩いた。

お、おはようございます。

昨日はごめんなさい、いつも不快な思いさせてごめんなさい。

ここまで言うと

怒ってないで?ともさんがなんで機嫌悪かったり黙ってたりするんかわけわからんねん。

せやしオレイライラするねん。意を決して。

今からおかしいこと言いますけど聞いてください。家の話が耳に入ってくると気持ちが沈んでしまいます。聞きたくないんです。知りたくないんです。私の近くで話題にしないでください。

わかった。と一言。わかった?なにが?

そこは聞けなかったけど。

でも言えたことで少しスッキリした。

話終わるといつものように長い腕を伸ばし大きな手で頭をポンポンと二回。

その日はよく笑って前みたいに楽しく仕事が出来ました。

彼を好きだという感情は増えていくばかり。

でも好きになってるなんて言えない。

今日告白したようなもんだけど。


仕事場では1番の理解者になろう、彼を支えようと更に頑張りました。

彼の靴下

仕事は休むことなく彼に会うため、いや見るため頑張っていた。必要なこと以外話をしない、話しかけられないようにしていた。

いつものように彼を見ていたある日気付いたことがあった。靴下が破れている、私服の上下も2パターンしかなくヨレヨレ、靴は夏でも同じ冬用の生地のもの。

そして彼は家庭の話はしない。こちらから聞いてもはぐらかしたりあまり言わない。

後に付き合う事になる時、お互いの話をじっくりした時に家庭の事を知った。

そうやったんか。私が大事にしてあげたいと心から思った。

仕事は忙しくハードでみんな疲れていた。そんな夏の暑い日A子が退職する事になった。

周りの同僚からA子に対する不平不満の声が出てきたのだ。みんな身体が弱いから配慮しないといけないと思いつつも仕事について来れてないA子に冷たくなっていた。私も含めて。

私は違う理由もあったが大人気ない。

でも少しホッとしたのも事実。

そしてあと何回彼と仕事できるかな?

今日も会えた嬉しさより会えなくなるその日が来ることに怯えていた。

片思いなのに彼に会えないと想像しただけで

涙がでた。

ある日またまた私の態度にイライラした彼から

俺のことなんで無視するんや?

気まずくなってしまった。

言葉が出てこない黙ってる私に

もうええわ‼️

大きな声でそう言って去っていった。

どうしようどうしよう怒ってる。オロオロして謝らないと早く!早く!すぐにごめんなさいのメールを送った。

返信はない。待っても。もう一度メールをする勇気はなかった。こわかった。


次の日の朝ついに言ってしまった。

退職覚悟で。

わたしの気持ちはもう止められなくなってしまっていた。